口腔ケア

訪問診療の「口腔ケア」について

当院では、お口の予防管理のプロフェッショナルである歯科衛生士と連携して、患者さま一人ひとりの状態やご希望に合わせた「口腔ケア」をご提供し、地域の皆さまの健康を末長く支えてまいりたいと考えております。

口腔ケアとは、虫歯や歯周病の予防をはじめとした健康維持・増進のためのケアのことです。
お口の中を専門のクリーニングできれいに清掃をしたり、噛む・飲み込むなどの口腔機能が低下している場合には機能改善を図るサポートをするなど、それぞれの患者さまのご状態に合わせたケアを行います。

適切な歯磨きやうがい、歯のクリーニングなどで歯垢や歯石の除去をする「器質的口腔ケア」、口の動きや舌の筋肉を鍛えることで食べる・話す・表情を作るなどの口腔機能を整える「機能的口腔ケア」があります。

お口の中のケアが不十分であると口腔内の細菌が増殖し、そこに嚥下障害が重なると気管に細菌が入り込むことで誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。

お口の中の健康は、全身の様々な健康にも影響を及ぼすことが分かってきています。
肺炎等のリスクをおさえるためにも、根本の原因である口腔内の細菌数を減らす「口腔ケア」を継続的に行うことが大切です。

誤嚥性肺炎とは、嚥下（えんげ＝飲み込む動作）がうまくできないことによって口腔内の細菌が気管に入り込み発症する肺炎のことです。

通常、気道に異物が入った場合は咳をする（むせる）ことで排出されますが、ご高齢者は嚥下機能が低下していることに加え、むせる反応がうまく機能しないことがあります。
また、免疫系の働きも低下していることから、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まる場合があります。